2010年8月9日

スポーツニュースにおける女子アナの存在意義とは

スポーツニュースに女子アナが参入してどれくらいが経っただろうか。かつては「神聖なるグラウンドにチャラチャラした格好で足を踏み入れて・・・」なんてプロ野球OBのお叱りがあったように記憶しているが、相次いだカップル成立に怒る気力もうせたのか、そうした声もとんと聞かなくなった。
さて、実のところ女子アナの婚活にもプロスポーツ選手たちのプライベートにも、まして某大学教授が盛り上げていた男女平等運動にもさほど興味がない私としては、当初から気になっていたことがあった。それは「ニュース内における選手の呼称」である。
「ノーアウト2・3塁のチャンス、ここで迎えるバッターは金本」。選手本人を直接目の前に置いたインタビューならばともかく、通常、男性アナウンサーが選手を敬称つきで呼ぶことはない。選手の年齢やキャリア、実績に関わらず「呼び捨て」が基本だ。
当然、女子アナがニュース原稿を読む場合でも同様。が、これにどうしようもない不快感を覚えた。「選手に対する敬意が感じられない」という心理なのだろうが、それは本来、男性アナにも感じるべきことのはず。女子アナだけ不快に思うのは不平等なのはわかっているが、心が反応してしまうのだから仕方がない。
ところで最近、この「呼称問題」に大きな変化が見られた。いつの間にか、ほとんどの女子アナがニュース原稿で「××選手」と呼ぶようになっている。実際にどのような方向転換が示されたのかは各局アナウンス部にでも聞いてみないとわからないが、おそらく私と同様「耳障り」に感じていた視聴者、あるいは放送局関係者がいたということだろう。

「呼称問題」が解決されたことでむしろ、女子アナが優しく読み上げるスポーツニュースを好ましく感じられるようになった。そう、「優しい」。男性アナが「××選手」と読んだところで、おそらく優しさまでは感じられまい。
女子アナといえば「局のマスコット」あるいは「局自身が雇っているタレント」、なんなら「スポーツ選手の結婚相手」的なイメージが強かった昨今。個人的に「本当の意味での存在意義」を見出せたので、改めてその職業に敬意と感謝の意を示したいと思う。

「各局のスポーツニュースを担当されている女性アナウンサーの皆様。阪神タイガースが試合に敗れたくらいのことで選手にひどい悪態をつくほど殺伐としてしまう私の心にいつも、優しさを届けてくれてありがとうございます」

高瀬徹朗(本誌特別記者)

2010年7月7日

NHK「大相撲中継中止」を考える

数年前、諸所の事情で某民放が某格闘技イベント中継権の放棄を発表した際、NHKの関係者に「ぜひ、中継を引き継いでください」と提案したことがある。

地上波で当たり前のように中継されていたものが、何がしかの理由で突如、視聴できなくなる。それを楽しみにしている視聴者にとっては残念でならない話だ。無論、有料多チャンネルで中継が引き継がれるケースもあるだろうが、視聴するために料金が発生する以上、万人向けサービスとはいえない。「だからこそ、視聴者保護の観点でNHKが動くべき」というのが僕の理屈だった。
理由はもうひとつある。某民放が中止を言いだした理由は明らかにされなかったが、どうも「裏家業とのつながり」が噂されていた。これでは、視聴率に関係なくスポンサーが納得しない。中継権放棄もやむなし、といったところだ。
しかし、NHKはスポンサーを気にする必要はない。もちろん、実質的なスポンサーたる国民の声は尊重すべきだろうが「裏家業とつながりのあるイベントを中継することで、NHKに受信料を払っている自分のイメージが悪くなって仕事ができなくなった」ということは起こりえない。それを理由に受信料支払いをやめると言い出す方は、法廷闘争に持ち込まれる前に放送法におけるNHK受信料支払いの定義を見直したほうがいい。

要は「何があろうと、NHKは今回の大相撲中継を中止すべきではなかった」ということ。放送局、まして公共放送NHKの使命は、あくまで国民の関心事を伝えることにある。番組を契機に製品の訴求やイメージアップを図る必要もなければ、視聴率を稼いで広告料を吊り上げる必要もない。根本的な立場が某民放や永谷園とは違うのだ。
ジャーナリスティックな観点で問題点を追求するのはいい。が、放送を取りやめるというのは一種の制裁行為。放送を行った上で「視る・視ない」を視聴者の判断に委ねるべきであり、唯一の公共放送局として「伝えること」に意義を見出してほしかった。

ちなみに、某格闘技イベントの話は「おもしろい提案だけど・・・難しいね」ということで実現しなかった。多くの「放送してほしい」の声が寄せられ、また個人的には「今度こそ」の思いがあっただけに中止決定は残念でならない。

高瀬徹朗(本誌特別記者)

2010年5月26日

感動した話

「ご高齢の方など、インターネットを使いこなせない視聴者は少なくありません。それでは、いかに役所や警察署がHPを充実させても意味がない。そこでPCよりも使いやすいテレビのリモコンで操作できるデータ放送を活用することにしました」。
残念ながら、これは放送事業者のコメントではない。6月に控えるイベントに向けて取材したあるケーブルテレビ事業者が、自主放送向けデータ放送のコンセプトについて説明した内容である。

情報格差(デジタル・デバイド)の解消―。データ放送、というよりデジタル放送化自体の大きな目的であったはずのテーマだ。が、今では「データ放送非対応テレビ」なるものが登場し、むしろ「データ放送だけに情報を出すとデジタル・デバイドを生みかねない」という訳のわからない状況となってしまった。
その本流が、いまも生きている。それも、ケーブルテレビのコミュニティチャンネルというマニアックな(?)分野で。00年12月のBSデジタル放送開始以来、取材記者の立場ながら長くデジタル放送化の現場に立ち会った者として、ある種の感動を覚えた。

無論、すべてのケーブルテレビ事業者が同じ意識、というわけではあるまい。また、地域密着へのこだわりというある種の原点回帰が、大手通信事業者の圧倒的な攻勢にさらされることで生まれた危機感の顕れであることも事実だ。
それでも、基本理念が消え去っていなかったことへの感動は大きい。都会で失われた純粋さを帰省先の田舎で探し当てたようなもの(注:話を聞いたケーブルテレビ局は東京の真ん中辺がサービスエリア。私自身は東京都新宿区出身)だろうか。
ちなみに、ケーブルテレビセットトップボックスの中にも「データ放送非対応端末」なるものが普通に存在するそうだ・・・あしからず。

高瀬徹朗(本誌特別記者)

2010年4月20日

「鹿カレー」の試食会

前回の『総長カレー』に引き続き、KBS京都の前川さんから届けていただいた「森のグルメ~鹿カレー」を、みんなでいただきました。
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(kenta)
「Curry de Gibier」とサブネーミングされたこのレトルトのカレー、
ジビエの季節の名残の一皿となりましたね!
「日本を代表するフランス料理のシェフ」吉野建さんが、
本場パリのジビエ料理の技で監修をしたという逸品ですね。
野趣あふれる鹿肉がカレーソースでスパイシーに仕立てられていて、
また、一緒に煮込んだまいたけの食感もいいですね!

(㎡)
こっ、これは… これこそ大人、大人の辛さ。
なるほど…、総長カレーでの、あのラグジュアリーな感覚にすっかり高揚していた私の胸元に、躊躇なく踏み込んでくるこの動物的なポストモダンさ…。さ、さすが、鹿。

(M)
少し辛口でしたが、それが鹿肉とちょうど良く混ざり合い、これまた美味でした。
それはそうと、「鹿肉」初めて食べました。
個人的には癖もなく、非常にやわらかくとろける旨み。
まだ、食べていない方は是非一度お試しあれ。
sika 02
なお、この鹿カレーも
通販サイト「京都生活」(http://www.kyotodays.jp/index.htm)にて販売中です。
気になった方はご覧なってみてください。

2010年3月17日

「斑鳩研究会」分科会~これが噂の長岡生姜醤油ラーメン!

東京・秋葉原の「青島ラーメン」に行きました。

青島らーめん 外看板

青島らーめん 外看板

平日のランチタイムをとうに過ぎた時間なのに、店の外には10人近い列が・・・次の機会にしようかとも思ったんですが、その直前の打ち合わせ先の方がベタ褒めするものですから意を決して列の最後につきました。
客の回転が速く、待つこと10分程度で席に着き、噂の青島ラーメンの登場を待ちます。来ました!来ました!青島ラーメン(ちょっと奮発してチャーシューメン)!

青島らーめん(チャーシュー)

青島らーめん(チャーシュー)

まずは、スープ!しっかりとしたボディーながら、ほのかな生姜がアクセントになり、いつまでも飲み続けていたい衝動に駆られます。厨房でうまみ調味料が丼に入れられた時、「あれっ?」て、正直思いましたがやはりあれも必要なことだったんだと素直に納得します。
次は中細の麺。なかなかの弾力!ツルツル、シコシコで、スープとの相性もGOOD!です。そしてチャーシュー!きちんと煮込まれていて、肉と脂身のそれぞれの食感がたまりません!すべてが混在一体となって、空っぽの胃に落ちて行きました。
店の作りも素っ気なく、生姜醤油ラーメン単品での真っ向勝負。その人気のほどもうなづけます。

青島食堂 秋葉原店 「青島ラーメン」☆☆☆☆☆

(kenta)

2010年2月25日

「斑鳩研究会」分科会~「総長カレー」試食会

(㎡)
今日は「斑鳩研究会」の分科会として、「古都・京都にこのカレーあり」と評判の「総長カレー」の試食会です。

(M)
どうしたんですか?急に編集部でカレーなんて…

(㎡)
『放送技術』の本誌で、ときどき執筆いただいているKBS京都の前川さんから編集部に送って頂いたんです。それで早速、当研究会の分科会でいただこうと。

どーん!

(㎡)
とてもフルーティ、肉もフルーティ、とにかくフルーティ。そしてとても上品な口当たり。
そんな、高級ホテルのようなカレーを、とてもキレイとは言えない編集部で、間に合わせのティースプーンと、となりの弁当屋であえて“白飯のみ”を買って食す私は、今、とてもアグレッシブに生きていると思う。そんなカレーですね。

総長カレー

(M)
上品な味ですね。蟹工船な僕には少しブルジョワすぎました。
しかし、そういった奢侈品に憧れはあるし(だから東京で生活している…?)、
この煮込まれた肉のやわらかさと言ったら他にはないです。忘れられない味。
そんなわけで、先輩の取り置いた1袋をこっそりと持ち帰り、
さらにもう1袋食させていただきました。いや、美味。

(㎡)
えっ!

よいしょ

この「総長カレー」は尾池和夫総長が発案し、学内レストランで人気だったカレーを、
京大生協とKBS京都が共同で商品化しました。
「噂は聞いていたけど」とか「このブログ読んで、食べてみたくなった」という方は、
通販サイト「京都生活」(http://www.kyotodays.jp/index.htm)
よりご覧なってみてください。
で、この通販サイトをのぞくと「鹿カレー」なるものも販売中。
いや、こちらも気になります。京都盛り上がってますね。

2010年2月4日

異才ギリアムが描く幻想世界!映画『Dr.パルナサスの鏡』

『未来世紀ブラジル』テリー・ギリアム監督の新作『Dr.パルナサスの鏡』、この鏡の向こうの異空間にはまってしまいました!

現代のロンドンで、パルナサス博士率いる旅芸人の一座の出し物が魔法の鏡「イマジナリウム」。この鏡の向こうには人々の欲望を現実のものにしてくれる摩訶不思議な異空間があった。たった一人の娘と引き換えに不死の望みをかなえたパルナサス博士とその周囲の個性あふれるキャラクターたちが織りなすラビリンスの世界。
ジョニー・デップや故ヒース・レジャーもよかったけど、博士役のクリストファー・プラマーは最高です!

スクリーンの前で、現実世界と鏡の向こうの異空間を行ったり来たりしているうちにどちらが本当の世界かわからなくなってきます。今この原稿を書いている編集部の「シテ吉」や「㎡」、「M」も、ふだんは真面目にしているけど、欲望がむき出しになる鏡の向こうではどんな姿をしているのか・・・(恐)

映画『Dr.パルナサスの鏡』
☆☆☆☆☆ (文句なしの5つ星!)

(kenta)

2010年2月2日

至福のミシュラン・ランチ!

午後から新宿で打ち合わせがあり、ランチはかねてより狙っていた新宿の日本料理、割烹中嶋へ。
ここのランチは5種類のイワシ定食が人気。ミシュラン☆の名店のランチが、カジュアルなメニューとは言え、800円から900円で楽しめるのですからその人気もうなづけるというものです。

割烹中嶋のランチメニュー

割烹中嶋のランチメニュー

初見参の今回は、刺身定食800円を注文。イワシの刺身が相当量、それにご飯と味噌汁、香のモノというセットの登場です。

刺身定食、登場!

刺身定食、登場!

イワシの刺身は、千葉の海で揚がったばかりのモノがその場で捌かれ、角が立つような新鮮さ!アサツキと金ゴマが軽いアクセントになり、それに湯がいたワカメとおろしたての生姜が添えられています。レモンは好き好きでしょうが、自分は使いません。
それに一粒ずつ立って、白く輝いているご飯!小ぶりとはいえ、2杯いってしまいました。

イワシの刺身

イワシの刺身

ふだんは仕事柄、どうしてもファーストフードや丼めしをかきこむことの多い毎日ですが、たまには居住まいを正す食事、忘れてはいけませんね!800円で、至福と自戒のミシュラン・ランチでした。

中嶋「イワシの刺身定食」
☆☆☆☆☆ (味、コストパフォーマンス、スタッフの対応、文句無しです)

(kenta)

2010年1月18日

私的正月映画評

これまで触れなかった年末から年始にかけて観た正月映画、自分なりに評価してみました。

『2012』
いわゆる「鳴り物入り」の正月映画だが、まぁ評判通りです。
プロットも、CG技術も、役者たちも、すべてが期待を裏切ることなく出来上がった正月映画の巨編。
☆☆☆☆★

『倫敦から来た男』
これも前評判通りに楽しめました。モノクロのタッチといい、登場人物の役回りと演技といい、往年のヨーロッパ映画の雰囲気のままにすべてが運ぶうれしさ!でも、欲を言うと、もう少し深みがあったら良かった!
☆☆☆☆★

『パブリック・エネミーズ』
伝説の銀行強盗(でも義賊)をジョニー・デップが演じた話題作。
お決まりのストーリーだけど、やっぱり引き込まれるのは役者とスタッフの力量です。
☆☆☆☆☆

大雷蔵祭
初春狸御殿』、『花くらべ狸道中』、『大菩薩峠』3部作、『眠狂四郎』2作ほど
夭折の名俳優、市川雷蔵の映画大会、結構楽しめます。まだまだやっているから、作品をしぼるのも大変です。子供の頃、よくやっていた「円月殺法」「音無しの構え」の原点も久々です!
昔、映画業界華やかなりし頃はどの映画会社でも「オールスターキャスト」ものや和製ミュージカル映画があったね!楽しかったなぁ!
☆☆☆★★

『THIS IS IT』
今をさかのぼること27、8年前、エピックレコードの宣伝の方が「久々のマイケルの新作です!」と言って届けてくれた『スリラー』!度肝を抜かれたもんです!でも、今でも一切朽ちることなく、いやますます光彩を放つ作品でなぁ…。
MJが生きていれば、たぶん見ることもなかった映画。改めてMJの才能にリスペクト!
また改めて、ご冥福をお祈りいたします。
☆☆☆☆☆

(kenta)

2010年1月12日

おススメ!3D映画『アバター(AVATAR)』

ジェームズ・キャメロン監督の『アバター(AVATAR)』を3D上映館で観ました。結論から言うと、おススメです!

『アバター』 (c)2009 TWENTIETH CENTURY FOX

『アバター』 (c)2009 TWENTIETH CENTURY FOX

昨年の早いうちからパナソニックのCFにも一部の映像が使用されるなど、作品情報も映像も目にすることが多かった作品ですが、正直なところ、あまり期待していなかった。でもせっかく観るのなら、やはり3Dだろうなと思い、前日にシートを予約、改装以来ご無沙汰の新宿ピカデリーに出かけました。
可愛くない分身(アバター)、そのまんまのタイトル、長ぁぁーい上映時間、ふだんのメガネの上にかける3Dメガネ・・・ネガティブな要素が多く、期待感もないまま席に着いてしまった自分でした。でも!でも、あっという間の3時間でした!
まず、3D。映像製作上の様々な技術が自然な形で生かされ、また3Dそのものも迫力いっぱいだけど、ちょっと前のいわゆるコケオドシ的な部分を強調することなく、ものの見事にこなれて使われていました。(チョーがつく高所恐怖症の自分にとって、つらい、つらいシーンもふんだんで、ジェットコースター連続5回乗りくらいのドキドキ感も!)

『アバター』 (c)2009 TWENTIETH CENTURY FOX

『アバター』 (c)2009 TWENTIETH CENTURY FOX

ストーリーもとても厚みがあり、映像テクノロジーは別にしても傑作です。16世紀以降に頻繁に繰り返されてきた欧米の(時には日本も)帝国主義的な侵略戦争への批判、人種差別への批判、そして今の地球で最も切実な問題の一つである環境破壊への批判、等々、人類への鋭い批判もちりばめられています。
 20世紀の初めに書かれたコナン・ドイル『失われた世界』を小学生の時から今に至るまで何度も繰り返し愛読している自分が2010年の正月にこの映画に出会えたこと、今年はいい年になりそうです!

映画『アバター』
☆☆☆☆☆

(kenta)